なぜ詩吟アーティストなのか
詩吟・舞踊アーティストの恵聖です。
突然ですが、皆さん詩吟ってどんなイメージをお持ちですか?
私が良く言われるのが“難しそう”“年配の方がするもの”“堅苦しい”などです。
そんなイメージを持たれている詩吟の現状はどうなっているでしょう。
詩吟の現状➀(人口減少と高齢化)
現在の詩吟人口がどれくらいなのかは、はっきりしていませんが、全盛期の頃と比べると半分以下。
うちの会で言えば4分の1に減少しています。
また、他の伝統芸能同様に高齢化してきています。
いや…、他の伝統芸能よりも、もっともっと厳しいかもしれません。
なんといっても現役バリバリの方々は60代後半~70代、60代で定年を迎えてうっかり詩吟を始めると「若手が入った!」と大喜びされます。
もちろん50代は若手。40代は宝物。30代以下は奇跡✨✨
といった恐ろしい現状が詩吟の世界にはあります。
詩吟の現状②(プロがいない)
伝統芸能の世界では、ステージのプロと言われる方々がいるのに対し、詩吟の世界ではステージプロと呼ばれる方が少なく、詩吟の舞台や公演を一般の方が目にする機会がほとんどありません。
民謡は民謡歌手がいるのに、詩吟歌手??って・・・。
聞いた事がありません。
(※プロとして活動している吟詠家の方はいらっしゃいますが、ここではTVの歌番組等に出演するような歌手の事を指しています。)
そんな現状から、若くて上手い吟詠家がいても、その人達が目標とする具体的な物がプロになる!ではなくコンクールで優勝する!とか大きな大会に出場する!といったものでしかありません。ちなみに、詩吟界の大会は「出吟料」と呼ばれる出演料を払って歌うのがほとんどです。
恵聖がやりたい事
上記のような現状を打破する為に、平成17年に詩吟とそれに合わせて踊る剣舞、詩舞の普及を目的にNPO法人を立ち上げて活動を開始しました。
その活動の中で、まず最初にぶつかった壁が詩吟を知っている人がとても少ない。という事でした。子供達にボランティアで教えようと思っても、応募してくる子がいない…。
また、学校で体験教室をやらせて下さい。とお願いしても、先生達が知らない。
じゃあ、年配の方だったら!と誘ってみても「詩吟やるくらいだったらカラオケの方が・・・」といった具合で“詩吟”の言葉に魅力を感じて下さる方がほとんどいない。
と考えて考えて考えて思いついたのが、詩吟アーティストとして活動して、詩吟をもっと身近に聞けるものにする。という事でした。
詩吟は、一般の方には非常に取っ付きにくいようなので、そのイメージを壊して多くの方(特に若い世代)に聞いてもらえるよう間口を広げていく事が必要だと感じました。
その為に、従来の漢詩・和歌だけではなく、全世代が知っている童謡を題材にして詩吟風に吟じてみたり、海外の方でも分かるような有名な曲に詩吟を載せて吟じてみたり、また琴・尺八等の邦楽楽器での伴奏にこだわらず、色んな楽器とのコラボでカッコ良く聞ける詩吟を目指して活動しています。
そういう意味では、詩吟というジャンルは今まで何も手がついていないので、アンビエントやジャズ、ポップス、民族楽器などいろんなジャンルとコラボする事によって新しい世界ができる、あらゆる可能性を秘めたものだと考えています。
最近では和楽器バンドのボーカル鈴華さんがステージや曲の中で詩吟を披露して下さる事で若い方でも詩吟に興味を持って下さる方が増えてきました。
これも以外な組み合わせで間口を広げた効果だと思っています。ロックバンドなのに詩吟!!カッコいい人たちが詩吟!!素敵!!(ちなみに和楽器バンドの神永君とは10年来のお付き合いで今年も一緒にお仕事しました。)
私も詩吟アーティストとして日本初!世界初!の挑戦をして詩吟を第2の津軽三味線や島唄にしていきたいと思います!!
私がやっている事には、賛否両論あると思いますが、夢を実現する為に、どうか私の思いをご理解いただければと願っております。どうぞ宜しくお願いします。
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詩吟の魅力を伝える為に様々なジャンルのアーティストとの共演、ライブハウスや学校、福祉施設等でのワークショップやコンサートなど、若い世代にも受け入れられる詩吟を追求する活動をしています。オンラインでボイストレーニングレッスンも行い、歌の基本からしっかりとサポートしております。
詩吟や歌に興味のある方はまずはお気軽にお問い合わせください。
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